根っこに目をやる

基本

先ほどのケース・スタディの考察で
なぜわたしがインナーレイヤーからのアプローチを多くの場合でおすすめするのか。

それは、アウターレイヤーからアプローチしていくと
多くの症状が出ていることが多いので対処することも必然的に増えてしまい、
どこから手をつけたらいいのか分かりにくい。
また、根本が変わっていないと、一時的に良くなってもすぐに繰り返すとこが多い、
ということがよく起こるからです。
ただでさえ忙しい現代ですから、できる遠回りはせずに限り日々を健やかに過ごしたいものです。

わたしが大好きな東洋医学では「本治」と「標治」いう考え方があります。
インナーレイヤーからのアプローチは「本治」的、
アウターレイヤーからのアプローチは「標治」的、とも言えるでしょう。
読んで字の如く「本治」は症状のもととなる根本原因や体質を治療し、「標治」は今出ている症状を治療します。
そして東洋医学ではこの両方にアプローチをすることが多いです。
今、出ている症状が早く解消された方が楽なので、もちろん「標治」もしますが、
何よりも大事なのは、その症状がどこからきているかを見極め「本治」となる治療も同時にすることです。

これをよく木に例えられる先生方がいます。

私たちが見えるのは、土から上の、幹や枝葉の状態(表に出ている症状:標)で、
そこからしっかりと「弁証」といえわれるさまざまな考察や診察を行い、
土の中の根っこの状態(本)を見極めて、治療にあたることが大切だと教わりました。

またなるべく再発しないように、なぜそうなるか、を考察することも大事です。
先ほどの木の例えを続けるならば、木自体の健康状態を見るだけでなく、
周りの状況、例えば土、土の健康状態、お日さまのあたり具合、気温など周りの環境も包括的にみていきます。
そしてそれらも考慮して、治療をしたりアドバイスをしたりするのです。

「標治」も「本治」もどちらも大事。
だからアウターレイヤーからのアプローチも、インナーレイヤーからのアプローチも、
どちらから優れているということではないのです。

ただこれはわたしのこれまでの経験則ですが、
現代の多くの人々は“根っこの部分”を見ずに、枝葉の部分に翻弄されていることが多い。

そのような理由からリマインダーという意味でも、
わたしはインナーレイヤーからのアプローチを奨めていきたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました